「フィナステリドの塗り薬はドラッグストアで買えるのか」「デュタステリドの市販薬はあるのか」。内服薬の存在を知ったうえで、より手軽な方法を探している方は少なくありません。
結論から整理すると、フィナステリドとデュタステリドは、国内では市販されていません。この記事は、両成分が国内でどの剤形・どの入手方法で承認されているのかを確認したうえで、市販で入手できる外用の発毛成分と、未承認製品のリスクを整理しています。
フィナステリドの塗り薬は市販されている?
市販されていません。日本国内でフィナステリドの外用薬(塗り薬)として承認された医薬品はなく、フィナステリドは医師の処方が必要な内服薬としてのみ承認されています。
海外ではフィナステリドを配合した外用製剤が流通している国もありますが、日本国内で承認を受けたものではありません。一部の医療機関で独自に調合された外用剤が扱われる場合もありますが、これも国内で承認された医薬品とは異なるものです。
デュタステリドの市販薬はある?
ありません。デュタステリドは医療用医薬品(内服のカプセルや錠剤)で、医師の処方が必須(全額自費の自由診療)です。ドラッグストアや通販で購入できる飲み薬・塗り薬はありません。
なお、デュタステリドは皮膚から吸収されることがあるため、女性や小児はカプセルから漏れたり、破損した薬剤に触れな触れないよう注意が必要とされています。こうした取り扱い上の注意がある点からも、医師の管理下で使用する医薬品と位置づけられています。
フィナステリドの市販薬(飲み薬)はある?
ありません。フィナステリドも医療用医薬品で、医師の処方が必須(全額自費の自由診療)です。市販の飲み薬は国内に存在しません。なお、本剤はコーティングされているため、割れたり砕けたりしない限り通常の取扱いにおいて有効成分に接触することはありません。ただし、万が一粉砕・破損した場合、妊婦や妊娠の可能性がある女性、授乳中の女性は取り扱わないこととされています。こうした取り扱い上の注意がある点からも、医師の管理下で使用する医薬品と位置づけられています。
| 成分 | 国内で承認されている剤形 | 入手方法 | 塗り薬の国内承認 |
|---|---|---|---|
| フィナステリド | 内服(錠剤) | 医師の処方が必須(全額自費の自由診療) | なし |
| デュタステリド | 内服(カプセル・錠剤) | 医師の処方が必須(全額自費の自由診療) | なし |
| ミノキシジル | 外用(頭皮に塗布) | 薬剤師の確認のうえ市販で購入可能(第1類医薬品) | あり(5%まで) |

「フィナステリド配合」とうたう海外の塗り薬は使っても大丈夫?
国内未承認の製品は、国内の基準による品質・有効性・安全性の確認を受けておらず、万一健康被害が起きても医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。使用は避けることが望まれます。
国民生活センターなどは、海外個人輸入で出回る製品の中には、有効成分が表示通り含まれていないものや、または偽造品や、表示と異なる成分が含まれている可能性を指摘しています。「市販されていないなら海外品で」と考える前に、国内で承認された選択肢を確認することが大切です。
市販で入手できる外用の発毛成分は?
国内で市販されている外用の発毛成分は、ミノキシジル5%外用薬製剤(第1類医薬品)のみです。日本皮膚科学会『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版』で、男性の壮年性脱毛症に対して推奨度A(行うよう強く勧める)と評価されています。
ミノキシジル外用薬は、頭皮に塗布して毛包(毛根)の毛乳頭細胞に作用すると考えられており、休止期にある毛包の成長期への移行を促す可能性が示唆されています。承認効能は「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」です。「塗る発毛剤を市販で探す」場合、国内で承認された選択肢はこの成分になります。
フィナステリドとミノキシジルはどう違う?
フィナステリドはDHTの生成を抑えて脱毛の進行を抑える方向に働く内服薬、ミノキシジルは毛包に作用して発毛を促す方向に働くとされる外用薬です。「フィナステリドの塗り薬」の代わりにミノキシジルがある、という関係ではなく、作用の仕組みが異なる別の成分です。
作用の違いを詳しく知りたい方は、フィナステリド・デュタステリドとミノキシジルの違いを整理した解説もあわせてご確認ください。

市販のミノキシジル外用薬を選ぶときの確認ポイントは?
パッケージで「第1類医薬品」の表示、「5%」濃度の明記、販売元及び製造販売元(製薬会社名)、製造番号・使用期限の記載、の4点を確認すると、国内で承認された正規品を選ぶ目安になります。
購入はドラッグストアの店頭、または正規のネット通販で行えます。いずれの場合も、薬剤師による問診票の確認、情報提供、適正使用確認が行われます。国内承認の最大濃度は5%で、海外には国内で承認されている濃度とは異なる10%・15%のミノキシジル製品もありますが、国内未承認の製品については、国内の承認制度に基づく品質・有効性・安全性の評価を受けたものではありません。
ミノキシジル外用薬はどのように使う?
一般的な5%製剤では、1回1mLを1日2回、乾いた頭皮の気になる部分に塗布します。毛周期に沿って作用するため、変化の目安は4〜6ヶ月程度の継続とされています。
使い始めの数日〜3ヶ月ごろに一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」がみられることがあります。これは毛周期が切り替わる過程で起こる反応として知られており、自己判断で急に中止する前に、薬剤師などに相談することが大切です。また、使用をやめると徐々に元の状態に戻るとされているため、無理なく続けられる方法を考えておくと安心です。
使用前に確認すべきことは?
ミノキシジル外用薬には、使用できない方と、使用前に相談が必要な方が定められています。フィナステリドやデュタステリドを服用中の方も、使用前に処方元の医師または薬剤師に相談してください。
使用しないでください
本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある方、女性、20歳未満の方、壮年性脱毛症以外の脱毛症の方、脱毛が急激であったり髪が斑状に抜けている方は、ミノキシジル5%外用薬製剤を使用できません。
使用前に医師・薬剤師に相談してください
今までに薬や化粧品等によりアレルギー症状を起こしたことがある方、高血圧または低血圧の方、心臓または腎臓に障害のある方、むくみのある方、家族や兄弟姉妹に壮年性脱毛症の人がいない方、65歳以上の方、甲状腺機能障害(甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症)のある方は、使用前に医師または薬剤師にご相談ください。フィナステリドやデュタステリドなど、ほかの医薬品を使用中の方も、使用前に処方元の医師または購入時の薬剤師にお伝えください。
報告されている主な副作用
ミノキシジルの成分特性による副作用リスクとして、皮膚では頭皮の発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ、使用部位の熱感等(発赤は頭皮以外にあらわれることもあります)、精神神経系では頭痛、気が遠くなる、めまい、循環器では胸の痛み、心拍が速くなる、代謝系では原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみが報告されています。使用中に体調や頭皮に異変を感じた場合は、ただちに使用を中止し、医師または薬剤師にご相談ください。
よくある質問
Q. フィナステリドの塗り薬はドラッグストアで買えますか?
買えません。国内でフィナステリドの塗り薬として承認された医薬品はありません。
Q. デュタステリドは市販されていますか?
市販されていません。デュタステリドは医療用医薬品の内服薬で、医師の処方が必須(全額自費の自由診療)です。
Q. 海外のフィナステリド外用剤を個人輸入してもよいですか?
国内未承認の製品は品質や安全性が確認されておらず、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。表示と異なる成分が含まれている可能性も指摘されているため、国内で承認された製品を選ぶことが望まれます。
Q. 海外の高濃度ミノキシジルなら効果は高いですか?
5%を超える濃度では、得られる効果に対して副作用リスクが大きく増えると示唆されています。海外製の高濃度品は国内未承認で、医薬品副作用被害救済制度の対象外でもあるため、国内承認の5%製剤を選ぶことが妥当です。
Q. 市販で買える塗る発毛剤は何ですか?
国内で市販されている外用の発毛成分は、ミノキシジル5%外用薬製剤です。男性の壮年性脱毛症に対して、ガイドラインで推奨度Aと評価されています。
まとめ|市販で選べる外用の発毛成分はミノキシジルのみ
フィナステリドとデュタステリドは、国内では医師の処方が必要な内服薬としてのみ承認されており、市販の飲み薬・塗り薬はありません。「フィナステリド配合」をうたう海外の外用剤は国内未承認で、日本国内の医薬品としての審査を受けていません。そのため、成分の含有量や製品の品質が表示どおりに保たれているか、また安全性や有効性が国内承認医薬品と同じ基準で確認されているかを確認できない点に注意が必要です。
市販で入手できる外用の発毛成分は、推奨度A評価のミノキシジル5%外用薬製剤(第1類医薬品)です。フィナステリドとは作用の仕組みが異なる成分であることを理解したうえで、「第1類医薬品」「5%」「製薬会社名」「製造番号・使用期限」を確認し、国内で承認された製品を選んでください。
参照資料
・日本皮膚科学会『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版』
・独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)医療用医薬品
・一般用医薬品 添付文書情報(フィナステリド錠、デュタステリドカプセル、ミノキシジル外用薬)
・厚生労働省『一般用医薬品の区分(第1類医薬品)』
・国民生活センター『個人輸入の医薬品に関する注意喚起』
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